“JDMに人生を捧げた男”──スティーブ・ロジャース(Dynasty Motorwerks / カリフォルニア州チャットワース)

目次

序章 ― JDMに取り憑かれた男

RSE/TOMEIUSAは、製品づくりと同じくらい“人”を大切にしています。今回は、私たちと20年来の友人であり、JDMカルチャーに人生を賭け続けるビルダー、スティーブ・ロジャース(Steve Rodgers)をご紹介します。彼はカリフォルニア州チャットワースでDynasty Motorwerksを主宰。ボディワークからエンジンビルド、ECUセッティング、そしてダイナパックによる現車チューニングまでワンストップでこなす“職人×キュレーター”です。

彼が“JDM”に取り憑かれた理由

  • 2006年、TOMEIUSAが米国で事業を立ち上げた時、最初に手を差し伸べてくれた仲間の一人がスティーブでした。
  • 当時の彼は日産SR20DETの技術書を“日本語原文で理解する”ために日本語を学習。言語の壁ごと乗り越え、JDMの設計思想と整備理論へ真正面からアクセスしていきました。
  • 彼の価値観は、RSE/TOMEIUSAのものづくりとシンクロします。「儲けよりも正しさ。数字よりも仕上がり。」 性能に直結する部分には一切の妥協がありません。

Dynasty Motorwerksという“現場”

所在地: カリフォルニア州ロサンゼルス郡・チャットワース
主な設備・領域:

  • ダイナパック(シャシダイ)を用いた現車セッティング
  • エンジンビルド(SR/RB系など)、補機・燃料系の最適化
  • ECUチューニング(目的に合わせた点火・燃調・ブースト制御)
  • ボディワーク/外装仕上げ/機能美を意識したエアロフィッティング
  • サスペンションジオメトリーの最適化、ストリート〜サーキットのセットアップ
  • コンシェルジュ・チューナー・エクスペリエンス(後述)

工場」ではなく「工房」。Dynastyは、設計思想→部品選定→加工→組付→計測→補正という流れを、一台ごとに設計書をつくる感覚で積み上げるショップです。

“仕入れる目”と“仕上げる手”:彼の二つの顔

スティーブは定期的に日本を訪れます。中古車オークションや専門店を自分の目で歩き、**“次に米国で伝えるべきJDMの価値”**を掘り起こしてくる。

  • 代表例:
    • Nissan Stagea 260RS(RB26DETT)──いわば“実用とRの魂”のハイブリッド。
    • Toyota Century(V12)──静粛・重厚・希少。外連味のない大人のJDM。
    • ほか、時代背景と個体コンディションのバランスに優れた車両を厳選。

**“良い個体を選ぶ眼”“仕上げる技術”**の両輪が、Dynasty Motorwerksを唯一無二にしています。

彼のチューニング哲学(RSE/TOMEIUSAも共鳴する3原則)

  1. 原理原則の遵守: 部品を足す前に、設計上の弱点と熱/振動/流体のボトルネックを定義する。
  2. バランス設計: エンジン・駆動・足・空力の相互作用を前提に、出力特性と操安を一体で最適化。
  3. 可観測性: ダイナ、ログ、ノック、排気背圧、IAT、EGT──計測値に語らせ、再現性で正解を担保する。

RSE/TOMEIUSAとの関係

スティーブは、RSE/TOMEIUSAのカムシャフト/エンジン内部パーツ/チタンエキゾーストなどを、狙いと特性を理解したうえで適材適所に投入します。
私たちが大切にしているのは**「規制値に縛られない“性能設計”の思想」。スティーブはその思想を、車両個体差・使用目的・オーナーの感性に合わせて現実解**へ落とし込みます。

「いいものを、正しく使う。」
それが、DynastyとRSE/TOMEIUSAに通底するコアです。

Concierge Tuner Experience

Dynasty Motorwerks独自のコンシェルジュ・チューナー・エクスペリエンスは、
**「理想のJDM車を“日本から仕入れる”ところから、“完成車を受け取る”までを一気通貫で伴走」**するプログラムです。

  • Step 1:相談(理想の車種・年式・用途・ご予算の定義)
  • Step 2:選定/仕入(日本現地での目利き・評価・コンディション確認)
  • Step 3:基礎整備(消耗・定番対策・冷却/燃料/点火の信頼性アップ)
  • Step 4:チューニング(目的別パッケージ/個別メニュー/現車セッティング)
  • Step 5:納車後ケア(慣らし・点検・段階的アップデートの提案)

“所有する”だけではなく、カルチャーに参加する体験までを提供します。

代表的な得意領域(一例)

  • Nissan系:SR20DET/RB26DETT周辺のビルドと制御最適化
  • トヨタ系:V型大排気量の静粛・トルクの活かし方(Centuryなど)
  • ストリート×サーキット両立:熱・潤滑・脚の“持続する速さ”づくり
  • 機能美の外装:見た目の迫力ではなく、走りと整合する造形を重視

彼の“生きざま”に敬意を

スティーブ・ロジャースは、車のために言語を学び、理論を掘り下げ、現場で手を動かし続ける人です。
“JDMは文化”──その信念を掲げ、選ぶ・作る・測る・届けるを一台ずつ積み上げ、コミュニティに還元していく。
RSE/TOMEIUSAは、そんな彼を心から尊敬し、これからも共に正しいクルマづくりを追求していきます。

連絡先 & 情報リスト


RSE/TOMEIUSAより。
“JDMは、数字では語り尽くせない。”
だからこそ、正直な部品まっすぐな手仕事、そしてが必要です。
スティーブ、これからも一緒に、良いクルマを。

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